本文へ移動
Tsubasa Guide — emblème du carnet
Tsubasa Guide

やさしい言葉で学ぶリハビリ

HE-002在宅運動

日常生活のためのストレッチ

朝の支度や入浴前に取り入れやすいストレッチを紹介。高齢者の転倒予防や安全な動作のコツを、NHSの情報に基づいて解説します。

高齢者がベッドの端に座り、無理のない範囲でふくらはぎを伸ばしている朝の光景
ベッドの端に座り、ふくらはぎを伸ばす高齢者。朝の光が差し込む室内。

朝の支度や入浴の前は、体がこわばりやすく、転倒のリスクが高まる時間帯です。本記事では、日常生活の中で無理なく取り入れられるストレッチと、その際の注意点を、NHSの転倒予防に関する情報(https://www.nhs.uk/conditions/falls/)を参考に解説します。

なぜ朝のストレッチが転倒予防に役立つのですか?

朝は体温が低く、筋肉や関節が硬くなっています。その状態で急に動くと、バランスを崩しやすくなります。NHSは、転倒を防ぐためには「毎日体を動かし、少なくとも週に2回は筋力とバランスを改善する活動を行うこと」を推奨しています(https://www.nhs.uk/conditions/falls/)。ストレッチは、その第一歩として、体を目覚めさせ、安全に動く準備を整えるのに役立ちます。

ベッドの端でできる安全なストレッチは何ですか?

ベッドの端に座り、足を床につけた姿勢で行うストレッチが安全で取り入れやすいです。例えば、ふくらはぎを伸ばす運動では、片足を前に出し、もう一方の足を後ろに引きます。後ろの足のかかとを床につけたまま、ゆっくりと体重を前に移動させ、ふくらはぎが伸びるのを感じたら10〜20秒キープします。反対側も同様に行います。このとき、背もたれや手すりなど、安定したものに手を添えると安心です。

入浴前に取り入れやすいストレッチは何ですか?

入浴前は、浴室での転倒を防ぐために、股関節や肩まわりをほぐしておきましょう。椅子に浅く座り、背筋を伸ばします。片方の足を前に伸ばし、かかとを床につけたまま、つま先を自分の方にゆっくり引き寄せます。ふくらはぎから太ももの裏側が伸びるのを感じたら、10〜20秒キープします。反対側も同様に行います。肩まわりは、椅子に座ったまま、両腕を前に伸ばし、手のひらを返してゆっくりと横に開きます。無理のない範囲で行いましょう。

ストレッチ中に息を止めていませんか?

ストレッチ中は、自然な呼吸を続けることが大切です。息を止めると血圧が上がり、めまいやふらつきの原因になることがあります。伸ばすときに息を吐き、戻すときに息を吸うように意識しましょう。NHSも、転倒予防には「十分な食事と水分をとること」を挙げています(https://www.nhs.uk/conditions/falls/)。脱水は立ちくらみを引き起こすことがあるため、ストレッチの前後には水分補給を忘れずに。

どのくらいの頻度で行えばよいですか?

毎日行うのが理想ですが、体調がすぐれない日は無理をせず、できる範囲で行いましょう。NHSは、高齢者に対して「毎日活動的でいること」と「週に少なくとも2回、筋力とバランスを改善する活動を行うこと」を推奨しています(https://www.nhs.uk/conditions/falls/)。ストレッチは、その一部として、例えば朝の支度の前や入浴の前など、日常生活の習慣に組み込むと続けやすくなります。

ストレッチを始める前に確認すべきことは何ですか?

ストレッチを始める前に、以下のチェックリストで安全を確認しましょう。

チェック項目 確認のポイント
医師の指示 持病や痛みがある場合は、事前に医師や理学療法士に相談する
環境 手すりや安定した家具の近くで行う。床は滑りにくいか確認
靴 滑りにくく、フィットする靴やスリッパを履く(NHS推奨)
体調 めまい、痛み、息苦しさがあるときは行わない
水分 ストレッチの前後に水分をとる
緊急時 携帯電話や緊急通報装置を手の届くところに置く

このチェックリストは、NHSの転倒予防ガイド(https://www.nhs.uk/conditions/falls/)を参考に作成しました。

転倒してしまったときはどうすればよいですか?

もし転倒してしまったら、まず冷静になり、痛みやけががないか確認します。NHSによると、自分で起き上がれる場合は、ゆっくりと時間をかけて、横向きになり、両手で体を支えながら四つ這いの姿勢になります。安定した家具や浴槽などをつかみ、片足を床につけてゆっくり立ち上がります(https://www.nhs.uk/conditions/falls/)。起き上がれない場合は、電話や緊急通報装置で助けを求め、暖かくして待ちましょう。頭、背中、首、股関節を負傷した可能性がある場合や、起き上がれない場合は、すぐに救急サービスに連絡してください(https://www.nhs.uk/conditions/falls/)。

ストレッチだけで転倒は防げますか?

ストレッチは柔軟性を高め、動きやすさを向上させますが、転倒予防には筋力やバランスの訓練も重要です。NHSは、転倒リスクがある場合、専門の転倒サービスが「筋力とバランスの訓練」「自宅の安全確認と改修」「薬の見直し」などを行うとしています(https://www.nhs.uk/conditions/falls/)。ストレッチと合わせて、椅子からの立ち上がり練習やバランス練習にも取り組むとよいでしょう。当サイトの「[椅子からの立ち上がり練習](/home-exercise/chair-stand-exercise/)」や「[自宅でできるバランス練習](/home-exercise/balance-training-at-home/)」も参考にしてください。また、日常生活の支援については「[介護における日常生活支援の基本](/caregiving-support/daily-living-support-basics/)」をご覧ください。

ストレッチは、朝の支度や入浴前の習慣として取り入れることで、体を安全に動かす準備となります。無理のない範囲で、毎日少しずつ続けてみましょう。

関連する記事

自宅の廊下で手すりを握り、家族が見守る中で高齢者が歩行練習をしている様子

HE-005在宅運動

自宅で歩行練習を始める前に

在宅歩行練習を安全に始めるための確認点を解説。転倒リスク、環境、靴、補助具、緊急時対応、専門職連携まで、エビデンスに基づく実践ガイド。

高齢者が壁の手すりに軽く触れながら片足立ちの練習をしている室内

HE-003在宅運動

自宅でできるバランス練習

転倒予防のためのバランス練習を、自宅で安全に始める方法として整理します。椅子や壁を使った基本から、中止の目安、記録のつけ方までを解説します。