本文へ移動
Tsubasa Guide — emblème du carnet
Tsubasa Guide

やさしい言葉で学ぶリハビリ

RB-005リハビリの基本

通所リハビリテーションとは何か:訪問リハビリテーションとの違い

通所リハビリテーション(デイケア)がどんな人を対象に、何を目的に行われるサービスかを公的な定義に沿って整理し、訪問リハビリテーションとの違いを比べます。

理学療法士が患者の隣で歩行補助具の使い方を説明しているリハビリテーション室の風景
理学療法士が患者の隣で歩行補助具の使い方を説明しているリハビリテーション室の風景。

通所リハビリテーションとは何か

結論から言うと、通所リハビリテーションは、介護老人保健施設や病院・診療所に通って受ける、心身機能の維持回復と日常生活の自立を目的としたリハビリテーションです。厚生労働省の介護サービス情報公表システムは、通所リハビリテーションを「介護老人保健施設、病院や診療所で提供される、利用者の心身機能の維持回復、日常生活の自立を助けることを目的とする、リハビリテーション」と説明しています(出典は本文末の参考資料を参照)。「デイケア」と呼ばれることもありますが、指しているサービスは同じです。

対象となるのは、自宅(軽費老人ホームや有料老人ホームの居室を含む)で生活している人のうち、要介護認定を受けている人です。ただし利用には条件があります。公表システムは対象者を「居宅(ここでいう『居宅』には、自宅のほか軽費老人ホームや有料老人ホームなどの居室も含みます)で生活を送る、『要介護』と認定された人です。ただし、主治医が、利用者の病状が安定しており、サービスの利用が必要だと認めた場合に限ります」と定めています(同上)。つまり、要介護認定があるだけでは利用できず、主治医が病状の安定とサービスの必要性を確認したうえで初めて対象になります。

なお、「要支援」と認定された人には、介護予防を目的として一定期間、介護老人保健施設、病院、診療所などで行われる「介護予防通所リハビリテーション」という別のサービスがあります(同上)。

訪問リハビリテーションとは何か

通所リハビリテーションと並んでよく比較されるのが、訪問リハビリテーションです。公表システムは訪問リハビリテーションを「理学療法士、作業療法士、言語聴覚士という専門職が、居宅(ここでいう『居宅』には、自宅のほか軽費老人ホームや有料老人ホームなどの居室も含みます)を訪問して行われる、心身の機能の維持回復、日常生活の自立を助けることを目的とするリハビリテーション」と説明しています(出典は本文末の参考資料を参照)。対象者の条件は通所リハビリテーションと同じで、「居宅(ここでいう『居宅』には、自宅のほか軽費老人ホームや有料老人ホームなどの居室も含みます)で生活を送る、『要介護』と認定された人です。ただし、主治医が、利用者の病状が安定しており、サービスの利用が必要だと認めた場合に限ります」とされています(同上)。

つまり両者は、目的(心身機能の維持回復、日常生活の自立)と対象者の条件(要介護認定、主治医の判断)が同じで、違うのは「どこで受けるか」だけだということがわかります。

通所と訪問、何が違うのか

二つを並べると、違いは次の点に集約されます。

比較する点 通所リハビリテーション 訪問リハビリテーション
受ける場所 介護老人保健施設、病院、診療所 利用者の自宅
担う専門職 リハビリテーション専門職(施設側の体制による) 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士
目的 心身機能の維持回復、日常生活の自立 心身機能の維持回復、日常生活の自立
対象者 要介護認定、主治医の判断が必要 要介護認定、主治医の判断が必要
移動の負担 通う必要がある 専門職が居宅を訪れるため通う必要はない

この表からわかるとおり、目的や対象条件に違いはなく、本人が「通える状態かどうか」「施設での活動や他者との交流を望むかどうか」によって、どちらが合うかが変わってきます。通院や外出がリハビリの一部として本人にとって意味を持つ場合は通所が選ばれやすく、移動自体が負担になる場合や自宅の生活動線そのものを見直したい場合は訪問が選ばれやすい、という違いです。

どちらを選ぶかはどう決まるのか

この記事の表は、制度上の区分を理解するための整理であり、どちらを選ぶべきかを診断するものではありません。実際にどちらが利用できるか、どちらが本人に合うかは、要介護認定の状況、主治医の判断、本人の体力や希望、家族の生活状況によって変わります。判断は自己判断で進めず、担当のケアマネジャーや主治医、地域の相談窓口に確認してください。

すでに訪問リハビリテーションを利用している、またはこれから利用を検討している場合は、担当の専門職に自宅での様子を伝える準備をしておくと、やり取りがスムーズになります。日々の記録の整理法については、医療・介護専門職との連絡のコツで具体的に解説しています。

自宅での練習との関係

通所でも訪問でも、リハビリテーションの本来の目的は「運動そのもの」ではなく、生活の中でできることを広げることにあります。この考え方の基本は、リハビリテーションとは何かで整理したとおりです。専門職によるリハビリテーションと並行して、自宅でできる歩行練習を安全に進めたい場合は、自宅で歩行練習を始める前にの確認点も参考にしてください。

まとめ

通所リハビリテーションは施設に通って受けるリハビリテーション、訪問リハビリテーションは専門職が自宅を訪れて行うリハビリテーションであり、目的と対象者の条件は同じで、受ける場所が異なります。どちらが利用できるか、どちらが合うかは個別の状況によって変わるため、担当の主治医やケアマネジャーに相談しながら決めることが大切です。

関連して読みたい記事

関連する記事